”あえて”、「サードプレイス」を考えてみる

どーも、かすやです。

1月の初めに更新してから、すでに2ヶ月が経とうとしています。みなさんお元気でいらっしゃいますでしょうか?

この2ヶ月の間に色んなことがあって、2022年はじまったばかりなのに、あれ年末だっけ?と思ってしまうくらいですw

 

さて今回は、”あえて”「サードプレイス」に触れてみようと思います。

僕の中で社会で使われている「サードプレイス」はプラスティックワードの類いに分けられていて、街の中で溢れているこの言葉は、使う人によっては魔法の言葉になったり、ただの客寄せパンダになったりと、様々な使われ方をしていると感じています。(ちなみに僕らが運営しているFLAT STANDは「セカンドリビング」と謳っています)

去年の春に大学院で社会デザインを学びはじめ、その過程でサードプレイスという言葉と頻繁に出会ってきました。やや批判的に見ていたこの言葉と強制的に向き合う機会が増え、ちょっとだけ見方が変わってきた、というのが今の「サードプレイス」への感想です。

そんな中、3月5日に明星大学デザイン学部の萩原修さんが主催する「デザインセッション多摩2021」のホストとして参加させていただくことになり、「サードプレイス」というお題をいただきました。

と、ここ1年でこの言葉に触れる機会が多くなっているので、「サードプレイス」をテーブルの上に乗せたら、どんな人が一緒のテーブルについてくれるんだろうという興味もあって、今回のblogのテーマにしてみました。

 

そもそも、「サードプレイス」ってなんだ?って話ですよね。

簡単に説明すると、「サードプレイス」はRay Oldenburgが提唱した概念であり、家族とのつながりの場である自宅を第一の居場所(ファーストプレイス)、勉学や仕事からのつながりの場である学校や職場を第二の居場所(セカンドプレイス)とした時、そのどちらでもない、いかなる人にも開かれた場所として都市に暮らす人々が心のよりどころとして集う場所を第三の居場所(サードプレイス)と位置付けています。さらにサードプレイスをGreat Good Place(とびきり居心地良い場所)とも表現しています。

さらに「サードプレイス」には、①中立的な空間、②平等主義の空間、③会話が主たる活動の空間 、④容易にアクセスすることが出来る空間、⑤場の雰囲気を形成する常連客がいる空間、⑥地味で控え目な空間、⑦遊び心に満ちた空間、⑧公共空間にある第二の家のような空間、という8つの構成要素があるとされています。

*Ray Oldenburg、2013、『サードプレイス―― コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」』(忠平美幸訳)、みすず書房

 

これだけだと頭の中は???という感じだと思いますが、そんな???を自由にアウトプットしてもらって、FLAT STANDが考える「サードプレイス」って何だろうね、という議論を3月5日の午後のワークではしてみたいと思っています。

先行研究でもたくさんの論文が出ていますが、そういうアカデミックな議論がしたい訳ではなくて、みんなが感じるGreat Good Placeって何だろうね、って話をコーヒー飲みながらゆっくり出来ると3月5日は良い時間になりそうです。

 

ちょっとだけ真面目な話をすると、「サードプレイス」は社会背景などの時代の相貌を切り口にして考えることで、僕らが考える「サードプレイス」の定義が出来そうかなと思っています。20世紀と21世紀や日本とアメリカ、地方と東京など、様々な顔があるからこそ、時代や地域の特筆が見えてくる?

また、場やコミュニティであると同時に、関係性を表すものとしての「サードプレイス」も考えたいですね。スナックや公共施設、カフェなど場が違うことで、個人のふるまいや人と人との関係性は変わってくるんでしょうか。

さらに、依存すればするほど人は自立するって話もあったりなかったり。

と考えると「サードプレイス」って色んな見方が出来るので、それぞれの立場の視点で議論すると、たくさんの意味づけが出来そうですね。

 

「デザインセッション多摩2021」はまだ参加者募集中ですので、興味ある方はぜひご参加ください!!

午前中は明星大学でクルミドコーヒー の影山さんやタウンキッチンの北池さん、パッチワークスの薩川 良弥 さんら多摩地域を代表する方たちによるパネルディスカッションがあり、午後は多摩地域10市にある場で「サードプレイス」を考えるワークショップを行います。(午後の場所は申込時に希望を出せます。FLAT STANDはあと1名空きがありますよ)

▼申し込みはこちらから

https://meide.jp/dest2021/

▼イベントの趣旨

自分たちの目的地を探る「デザインセッション多摩(DeSTデスト)」。地域をリサーチして、課題を明確にして、資源を活用して、魅力を引き出して、アイデアを出し合い、価値を創造して、自分たちが目指す目的地に近づいていく。個性的な30市町村があり約420万人が暮らす東京西側に位置する「多摩エリア」。デザイナーをはじめ、経営者、商店主、会社員、公務員、教員、学生など、この地域に住み、働き、学び、遊び、活動する仲間がつながり共に考え、できることを持ち寄り、デザインの力を活かしたプロジェクトを増やしていくためのプラットフォームです。

 

▼僕らが考えるサードプレイスに関して、ちょこっと語っています。

 

このイベントが終わった後も、何らかの形でこの議論は続けたいなと思っています。

しばらくお付き合いくださいね。

 

では、またね〜〜!!!